漂々日記

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エピローグのようなもの

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By6021

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先週の木曜日で展覧会が終わりました。
遅くなってしまいましたが、度重なる余震や放射能被害の風評が立つ中、足を運んで下さった皆様
ありがとうございました。

今回は貸画廊を借りての展示ではなく、初めての企画画廊における展示となりました。
日頃のアルバイト先ではありますが。
2月のある日、傍らで雑務をこなしていると、企画が行われていて木版画展をやるということになり
第一線で活躍されている錚々たる作家さんの名前が候補に挙がる中、画廊のIさんが冗談半分で僕の名前を
挙げてそれが本当に決まってしまったというのが事の真相です。
棚が壊れて巨大なぼた餅の下敷きになったような心境でしたが、きっかけをつくって下さったIさんをはじめ
無名の人間に展示の機会を与えて下さった画廊の方、一緒に作品を並べることを快く受け入れて下さった
他の出品作家さん方に感謝を忘れてはいけません。

自分の作品のことは、もう少し時間が経たないと冷静に見れない部分があります。
結果として一枚も売れませんでしたが、貴重なご意見なども頂き、至らない点がいくつか把握出来ました。

大震災と重なったこの展覧会は、自分にとっては忘れられないものになりそうです。
準備中、未曽有の天災と許し難い人災を前に無力感に苛まれました。このようなときに作品制作をしている
ことに疑問を持たずにはいられませんでした。
しかし同時に今後の復興に際し、果たして芸術とは無力なものなのかという疑問もありました。
今まで志してきたことが無駄であって欲しくないという願望もあるのですが、つとめて冷徹な眼差しを
向けてみても、人間は水や食べ物だけではおそらく生きては行けません。
悪しきたとえになりますが独裁国家のプロパガンダとは、内容はともかくつまりは総合芸術であろうかと
思います。この場合は偏った思想のもとで悪質な洗脳に利用されますが、しかしここに、芸術には人を
突き動かす力があることが良く分かります。

芸術が被災地復興における良好な力となる日が来ることを、今は期待したいと思います。
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