漂々日記

Wandering Diary 

Kさん(仮名)のこと 2 

 

Kさんの大風呂敷に、失礼ながら何か裏がありそうなのはひしひしと感じてしまった。
また、Kさんの穏やかな笑顔の向こうにある、どこか冷酷さを感じる眼差しは見逃すとが出来なかった。

自己啓発セミナー参加については、首を縦にも横にも振らず、聞かれた収入については、就職したことが無く
不安定で分からないと答えた。連絡先については最後の日にでもと伝えたが、あと半月程のアルバイト期間中
シフト表の限りでは、Kさんと同じ日に仕事をすることはもうない。つまり、もうKさんと会うことは基本的にはない。
何かの縁で出会った人にこのように接するのは、かなしく思えたが、仕方がない。

Kさんの言う会社の名前をやんわりと聞いた。その会社は東京駅の八重洲口に事務所を構えていて
財務状況等が非常に健全な超優良企業だと言う。
帰ってネットで調べてみた。うーん...やはりというべきか...
確かに、Kさんの言うところの超優良企業であるというのはあながち間違いではなさそうである。
しかし、それは多くの人の経済的、精神的犠牲の上に成り立っているものであると推測される。
Kさんの会社は会員を募り、おそらく原価数十円、数百円の健康食品をとんでもない価格で販売していた。
近所のおばさんが化粧品で同じようなことをやっていて、何となくそういうことがあるのは知っていたが
いわゆるマルチ商法、言い方を変えると、ねずみ講である。

おそらくKさんは、そこの会社の役員ではなく会員(上級会員?)なのであろう。
疑えばきりがないが、医療相談というのは、病に苦しむ人の弱みにつけ込み、最終的に取り扱っている健康食品を
会員にさせて買わせること、さらに言うと効能の有無が不明な健康食品なんてただの道具に過ぎず、幸せになれる話がある
とか言ってマルチの販売システムに加担させることが本当の目的ではないか。

しかしKさんは、何故アルバイトをしているのだろう。
鵜呑みには出来ないが、仮にKさんの言っていることが本当だとして、普段たくさん稼いでいるのならば、経験と言っても
夜勤でなくて良いと思われるのだが。
カモを探している?
Kさんも大損をして火の車になっている?
あるいは両方かもしれないが、真相の程は不明である。
ただ、情報を容易く得られる現代において、マルチ商法は通用しにくくなっているということは想像に難くない。

(つづく)

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