漂々日記

Wandering Diary 

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写真店の主のこと 

 

真似事のようなことをしていて、あるいは真似事のようなことしかしていないせいか、「何故、絵を描いているのか?」と聞かれることがある。
きっかけのようなことを純粋に問われたのなら説明責任を果たさなければならないだろう。経済状況を心配してくれるのなら、なかなか素直になれないが有難く思わなければいけないだろう。
しかし、残念ながら往々にして訝るように聞かれるのだ。
「何故、絵(なんか)を描いているのだ?」と。

行きつけの写真店の主が亡くなった。
中学生の頃からお世話になっていたので、もうかれこれ二十年弱。最近はすっかりご無沙汰してしまっていたのだが、突然の訃報に驚いている。年齢を詳しく伺ったことはなかったが、まだ五十代だったはずだ。
写真はもちろんのこと、陶芸制作などもされている方だった。
たまに行って店先で話したことは、今思えば、アルバイト先の画廊で作家と話しているようなことだっだ。作家は自分が何故、絵を描いているのかとか、作品のコンセプトがどうとか、そういう話はしたがらないが、絵具の話とか技法の話とかはよくしてくれる。あの絵具は発色が良いとか悪いとか、あれはこうやると簡単に出来るよ、とか。
画商にとってはそういう話は面白くないようだが、自分にはコンセプトがどうとか、オークションでの落札価格がどうとかいう話より余程面白い。
勘違いかもしれないし、おこがましいかもしれないが、言葉足らずでも、感覚で理解し合えるというか。
それはたとえば、旅人が旅人に対し、何故旅をしているのかなどと聞かないように。代わりに、自分の知る良い宿や美味しい食べ物の情報を教えてくれるように。
自分にとって、写真店の主はそんな方でした。
カメラのこと、土のこと・・・、もっと、話を聞きたかったです。

ご冥福をお祈りします。

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